50代から始めるエンディングノートのすすめ
人生100年時代と言われる今、50代を過ぎて「これから先の人生」や「最期の迎え方」について考える人が増えています。
かつて「人生80年」と言われていた時代からさらに平均寿命は延び、男性81歳・女性87歳(厚生労働省2024年発表)に達しました。
しかし、健康に最期まで自立して過ごせる「健康寿命」はそこまで長くありません。
そこで注目されているのが「エンディングノート」です。
きっかけは曾おばあちゃんの大往生
私の曾おばあちゃんは98歳で亡くなりました。前日まで畑仕事をこなし、翌朝眠るように息を引き取ったのです。
家族に迷惑をかけずに天寿を全うする──まさに理想的な最期でした。
ただ、遺書や財産の整理メモが残されていなかったため、銀行口座や貴重品の管理に家族がとても苦労したと聞きました。
この経験から、「いざという時のために、エンディングノートを書いておくことの大切さ」を強く感じたのです。
エンディングノートに書く内容は人それぞれ
定年を迎えた上司がすでにエンディングノートを書いていると聞き、内容を尋ねてみたところ、
「人によってまったく違う」とのこと。日記のように日々の思いを書き留める人もいれば、遺言書に近い形で記す人もいるそうです。
共通して大事なのは「緊急時に家族が困らないための情報を残すこと」。
たとえば──
- 延命措置を希望するか(胃ろう・人工呼吸器など)
- 医療・介護の希望(在宅か施設か)
- 緊急連絡先やかかりつけ医
- 保険証券や銀行口座の場所
私がまとめたいエンディングノートの項目
私自身のエンディングノートには、次のような内容を書こうと考えています。
- 自分の基本情報(本籍地、マイナンバー、緊急連絡先など)
- 預貯金・保険関係の整理
- 医療・介護の希望
- 葬儀やお墓について
- 貴金属や形見分けに関するメモ
特に、長年保管してきた金・貴金属については、生前のうちに整理・買取に出しておくのも良いと考えています。
金の価値は近年高騰しており、資産整理の一環としても注目されています。
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医療と介護について家族と話しておく
がんなどの病気になった場合、私は「その時点での病状を包み隠さず教えてほしい」と夫と話しています。
病状を正しく知ることで、「残された時間に何をするか」を考えられるからです。
また、子どもが遠方に住んでいるため、介護は自宅ではなく施設やサービスを利用する前提で準備しています。
近年は「オンライン面会」や「自分で選べる介護付き住宅」など、選択肢も増えています。
葬儀についても「家族葬で静かに送りたいね」と夫と話しています。
費用面・精神面の負担を抑える意味でも、家族葬を選ぶ人が増えています。
エンディングノートは“未来への手紙”
エンディングノートは「死」を考えるためのものではなく、“今をどう生きるか”を見つめ直すためのノートです。
50代、60代になった今だからこそ、家族への感謝や希望を文字に残すことは大切です。
「もしもの時」に備えるだけでなく、これからの人生をどう楽しみ、どう締めくくりたいのか。
その想いを書き綴ることで、自分自身の生き方もより明確になります。